べんべんリレーBLOG
第12回 ふとん太鼓
出版委員会第1部会部会長 岩本朗
居住している堺市の地域の祭礼の仲間に入れてもらい、5年前から「ふとん太鼓」を担いでいます。
堺市に転居してから約15年になるのですが、祭礼の団体が同級生の組織を最小単位として組織されているため、地域に同級生の友達のいない私は、仲間に入るきっかけがなかなかつかめませんでした。たまたま、子どもの幼稚園の同級生の父親に同年の人がおられ、その人の紹介で祭礼の団体に入れてもらいました。
祭礼は、「百舌鳥八幡宮月見祭」といいます。百舌鳥八幡宮は、1300年ほどの歴史を有しており、祭礼にも数百年の伝統があるようですが、「ふとん太鼓」を担ぐようになったのは大正年間からのことだそうです。それ以前はだんじりだったようです。
「ふとん太鼓」と言われて、イメージが湧きますでしょうか。ご覧になったことのない方のために、写真を載せておきます。上部の構造物がふとんを積んだような形をしているため、ふとん太鼓と呼ばれています。中には太鼓が仕込まれており、乗り子と呼ばれる子どもたちが搭乗し、太鼓を叩きます。ふとんの上には、大人の搭乗者も乗ります。
瀬戸内海地域を中心として西日本に分布しており、淡路島や四国でも同じようなものが担がれています。呼称は地域によって様々であり、香川や徳島では、「ちょうさ」と呼ばれています。
約2.5トンもある太鼓を担いで運行しますから、だんじりのようなスピード感はありません。房を揺らして、船のように力強く進みます。重厚で勇壮なふとん太鼓が、「べ~ら、べ~ら」の掛け声にあわせて宮入・宮出を行います。百舌鳥地域の9町の大小18基のふとん太鼓が境内に勢ぞろいした様は実に壮観です。
百舌鳥八幡宮の祭礼も、年々人気が高まっています。今年は、9月21日が宮入、9月22日が宮出の予定です。泉州を代表するお祭りのひとつです。是非一度ご覧になってください。