べんべんリレーBLOG
第132回 弁護士が平日に休む ~子どもの運動会
出版委員会第3部会委員 得能吉裕
早いもので、弁護士として活動するようになって10年が経とうとしています。この10年間は、振り返ってみると色々なことがありましたが、本当にあっという間でした。
この「べんべんリレーブログ」には、弁護士になってまだ1年と少ししか経ってない頃にも機会をいただいて執筆しています。もしよろしければ、「第47回 身に余る光栄」(2015年3月24日投稿)も併せてご覧いただけましたら幸甚です。
あれからもう8年半が過ぎました。
この10年間、周りの方々からよく言われました。「弁護士さんて忙しすぎて、寝る暇もないんでしょ」。
確かに、状況によってはそういう時期もあったりします。ただ、この10年間全て不眠不休だったかというと、そういうわけでもありません。
まだまだ弁護士として駆け出しの頃は、自身の「キャパ」といいますか「容量」をわきまえておらず、容量オーバーの仕事を抱え込み過ぎてパニックに陥るなどという経験もしました。
今はその時の反省を活かして、自身の「容量」を意識し、事務所の事務員さんにも大いに助けていただいて(いつもありがとうございます。)、毎日のように徹夜をしないと追い付かないような状態にはならずに済んでいます。
少し前までは、土日も夜遅くもお構いなしで仕事をしていましたが、結婚もして子どもも生まれました。家族と過ごす時間を犠牲にして仕事ばかりっていう人生もなんだかなぁと思うようになりました。今は、休めるときにはしっかりと身体を休めること、そして、家族と少しでも多くの時間を過ごすことを意識しています。
先日、うちの子どもの運動会が平日にありましたので、その日はお休みにして参加してきました。逆に、例えば会社員でいらっしゃる親御さんはなかなか平日にお休みされるのは難しいのかも知れません。平日にお休みをいただけるなんて、弁護士の「特権」でしょうか。もちろん、事務員さんのご協力があってのことですし(その節はありがとうございました。)、次の日からは追い付くためにバタバタしましたし、平日にお休みするのが良いことなのかどうか、どっちもどっちでしょうか。
運動会当日、この日は朝から、心なしかうちの子どもがいつも以上にはしゃいでいるようでした。運動会が始まっても勝手に走り回っているし、落ち着きがない感じでした。いつもなら見ることのできない時間帯の子どもと一緒にいるというのも新鮮でした。
うちの子どもなりに一生懸命、日頃の練習の成果を見せてくれました。私も歳をとったんでしょうか、うちの子どもだけではなくて、ほかのお子さんもそうなんです、一生懸命な姿を見ていると、ついつい涙腺が緩みます。一生懸命な姿というのは、子どもも大人も関係なく良いものですね。
この日は1日、とてもゆったりした気持ちで過ごすことができました。
こんな日がたまにでもあるのなら、少しぐらい忙しくても、多少は無理をしても良いかな。いやいや、かつての毎日毎日徹夜という日々はもうこりごりだ。まだまだ「不惑」とはいかない弁護士人生になりそうです。
弁護士としての11年目、これまで積み上げてきたものを活かし、さらにその上に積み上げていくことができるよう、初心を忘れず、さりとて家族と過ごす時間も大切にして、努めていきたいと思います。