べんべんリレーBLOG
第140回 白根大凧合戦
広報委員会委員長 葉野彩子
丸2年前、私の夫が新潟出身ということで、「新潟県のおすすめスポット」というタイトルでブログを書かせていただきました。
そこから2年、また新たな新潟の魅力に触れる機会がありましたので、ご紹介させていただきます。
新潟市南区では毎年6月に「白根大凧合戦」というお祭りが行われます。新潟市南区の一大イベントで(新潟県指定無形民俗文化財です!)、結婚してから毎年のように義実家から「凧合戦おいでよ~!」というお誘いを頂いていたのですが、仕事上の繁忙期のため長らくかなわず、結婚して9年目でようやく行く機会に恵まれました。
お正月に優雅に空に揚がるイメージの強い「凧」と「合戦」というワードはなかなか結び付かないと思います。
ポスターを見ても、何やら大きな凧が揚がるんだろうな、ということしかわかりません。
ちなみに、この大凧、1枚の大きさはタタミ24畳分です。
会場となるのは中ノ口川堤防。土手には桟敷席が設けられており、その下には各町の法被を着た人が沢山行き来をしています。
義父に連れられて桟敷席に上がると、数十人の人が一列になって綱を持って土手を走っていき、東岸から大凧が一つ上がりました。続いて、西岸からも大凧が一つ上がります。
ここからどうなるのだろう、と思ってみていると、西軍の凧の綱と東軍の凧の綱が交差し、西軍の凧が上から落ちて絡まるような形で両方の凧が川に落ちました。
そして、上がる大歓声。
えぇ!?折角苦労して揚げた凧が絡まって落ちたのになぜ盛り上がっているのだ!?
初見のよそ者には盛り上がりポイントが一切わからないではありませんか。
その後解説を受けたところによれば、凧合戦のルールは、以下のとおりです。
①東軍の凧を先に揚げ、西岸の方へ向かって低く飛ばす
②西軍の凧を高く揚げて落とす、その際東軍の凧の綱に絡まるようにする
③両軍の凧が落ちる
④綱を合戦場(川に対して垂直となった土手から降りる階段)に移動させ、両軍全力で綱を引っ張る
⑤綱が切れたほうが負け(切れなかった方が勝ち)
風の具合や揚げ手の技術等によってはうまく絡まらずに落ちてしまったりすることも多いようで、まずうまく絡まって落ちたところで大歓声、その後綱引きで超白熱、勝敗が決まったところでまたまた大盛り上がり、という様子です。まさに、「合戦」!!
初めはわけがわからなかった私ですが、見ているうちに楽しくなって参加したくなり、綱引きのパートだけ参加させてもらうことにしました。
運動会の綱引きとは比べ物にならないハードさでしたが、勝ったときの気持ちよさは格別でした…!
腰が悪い80歳近い義父も20歳ほど若返ったような様子で生き生きと祭りに参加しており、地域の方が本当に大切にされているお祭りなのだな、というのをひしひしと感じました。
夜は花火まであがるという最高の締め。
まだ6月なのに真夏のお祭り気分を先取りしてしまいました。
珍しいお祭りなので、機会があれば一度見てみていただきたいと思います。