べんべんリレーBLOG
第52回 「赤」好き
業務改革委員会副委員長 林尚美
私は赤ワインが好きです(以下,『「赤」好き』という。)。
「赤」ワインには,ポリフェノールがたくさん含まれていて,抗酸化作用,血圧降下,殺菌作用,抗ガン作用があり,ポリフェノールの中でも「レスベラドロール」には,長寿遺伝子である『サーチュイン遺伝子』を活性化させる働きがあり,肌,血管,脳など臓器が若く保たれ,寿命を延ばす働きがあるとされています。しかし,この若返りの効果があるから「赤」好きになったというわけではありません。
では,なぜ「赤」好きになったのか。最初の頃は,白ワインしか飲みませんでした。ある日,行きつけの店で,「騙されたと思って『赤』飲んでみぃ」と言われ,最初は渋味に閉口し騙されたかも?と思いつつ赤を1本飲みました。そして,次第に『色』『香り』『味』が複雑に絡まりあった「赤」しか注文しなくなったのです。
まず,ワイングラスの台の部分を持って斜めにしてワインの淵の『色』を見ます。『色』には紫がかった赤,綺麗なルビー色からガーネット色とぶどうの種類や熟成度により異なっています。この違い。
次に,そのままワインの香りをかいだ後,グラスを回してもう一度香りをかいでみます。グラスを回した後の方が,「フルーティーな」とか「オークのような」などと表現されるいい『香り』がしてきます。しかも,ワインを飲んでいる間にもどんどん「ブーケ」が開いてこの『香り』が変わっていきます。最初にガツンときた香りがだんだんと柔らかく変っていくこの過程がまた素晴らしい!!
そして,ようやくもったいぶったかのようにワイングラスに口をあてて舌の上を転がすようにして飲み込む。その『味』には「酸味」「甘味」「渋味」などがあってとても複雑です。私は,豊かな果実味,控えめな渋み,力強く厚みを感じることができるブルゴーニュのピノ・ノワールが好きです。
いくら「赤」好きでも,どの料理にも赤ワインはおかしいと言う人もいます。しかし,赤ワインには,お刺身に合うサッパリとした「赤」もあれば,こってりとしたお肉に合う重たい「赤」もあります。料理に合うワインを選ぶことも楽しみの1つなのです。
ただ,赤ワインなら何でもいいと言うのではありません。カビ臭いもの,酸っぱくなってとても商品とは言えないモノを提供するお店では,「ちょっと」とお店の方に声をかけて交換をお願いします。ワインを初めて飲む人少なくとも「赤」好きでない人に,カビ臭いとか酸化している不味いモノが「赤ワイン」だと思われたくないからです。美味しいワインを飲んでもらって,「赤」好きになって欲しいと思うからです。
最近は,ちょっとでも良いから美味しいモノを飲みたいと思うようになってきました。年齢とともに,アホみたいにたくさん飲めなくなったというだけでなく,料理もワインも楽しみたいと思うようになったからです。少量でも十分楽しめるワインを求めています。そのためには,質の良いワインを提供してくれる「お店」を知っておく必要があります。そのためには地道な実地調査が必要です。
さて,質の高いワインを求めて今夜もどこかの懇親会に参加しようかな♪