べんべんリレーBLOG
第60回 お気に入りの映画
貸付関係委員会委員長 新谷俊彦
会派のHPに「私のお気に入り」というコーナーがあります。2010年、私がHP部会長の時に作った企画です。言い出しっぺとして、「お気に入りの映画」という長文の原稿を一生懸命書いてアップしました。ただ、会員専用ページにあり、一般の方の目に触れる機会がないので、今回は、これをご紹介したいと思います。
注目は、「スター・ウォーズ帝国の逆襲」ですね。新シリーズ(エピソードⅠⅡⅢ)の脚本にローレンス・カスダンが参加していないことが残念であると書いたら、その願いが通じたのか、公開中のエピソードⅦでは、カスダンが脚本に戻ってきました!
その他、「フォロー・ミー」も、ビデオにもDVDにもなっていない幻の名画と、以下では、紹介していますが、最近、「午前10時の映画祭」で人気を博して、だいぶメジャーになりました。
それでは、はじまりです。
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これからご覧になる方のために、コメントは、できるだけ内容に踏み込まないよう注意しましたが、「アイズ・ワイド・シャット」だけ中身に触れています。ご容赦下さい。 星の格は以下のとおりです。
★??????poor
★★?????fair
★★★????good
★★★★???very good
★★★★★??excellent
★★★★★★?over excellent
○2001年宇宙の旅(スタンリー・キューブリック監督、1968年)
★★★★★★
「2001年」は、高2の時(1980年)にリバイバル上映で観てその荘厳さに衝撃を受けた生涯ベストワン映画です。以来、キューブリック監督作品のファンになりましたが、どの映画も、緻密で、映像・脚本・音楽のレベルの高さが群を抜いています。
○時計仕掛けのオレンジ(スタンリー・キューブリック監督、1971年)
★★★★★★
暴力を描きながら、得も言われぬ魅力と雰囲気を醸し出している傑作です。ビデオが普及していない時代に、大毎地下劇場(堂島アバンザのところにありました)や戎橋劇場でかかる度に観に行ってました。
○シャイニング(スタンリー・キューブリック監督、1980年))
★★★★★
「シャイニング」は映画自体がめちゃくちゃ怖い上に、行ってみると梅田東映パレスのだだっ広い映画館のど真ん中に観客は僕一人という、贅沢だけどあまり嬉しくない環境でした。上映時間中の怖さ、気味悪さは尋常ではありませんでした。
※ヒット作なのに、観客が一人だったのは、1985年頃のリバイバル上映の最終時間帯だったためです。
○フルメタル・ジャケット(スタンリー・キューブリック監督、1987年)
★★★★★
戦争映画は観てるとだれてしまうのであまり観ていませんが、「フルメタル・ジャケット」は、さすがに最後まで緊張感にあふれた怖い映画でした。
○アイズ・ワイド・シャット(スタンリー・キューブリック監督、1999年)
★★★★★
完成直後にキューブリックが亡くなったため遺作となった「アイズ・ワイド・シャット」については、キューブリックも遂に呆けた、などとひどい評価を耳にすることがあります。
しかし、ぼくはキューブリックらしい緻密な良い作品だと思います。
テーマは、生きているということはそれだけで幸運の賜である、死んだらセックスもできない、余計なことに脇目を振らず、生かされていることに感謝して、自分の今歩んでいる人生を受容し謳歌せよ、という理解で十分だと思います。病に冒されていたキューブリック監督からの心のこもったメッセージを感じます。
その他のキューブリック作品として、「バリー・リンドン」(1975年★★★★)も映像が美しく好きですが、一般に評価が高い「博士の異常な愛情」(1964年★★)は、僕にはあまり楽しめませんでした。
○アバター(ジェームズ・キャメロン監督、2009年)
★★★★★★
「タイタニック」がたまらなくつまらなく、ジェームズ・キャメロン監督は全く評価していませんでしたが、「アバター」は、あまりにヒットしているため半信半疑で観てみました。
脚本の素晴らしさ、映像の美しさ、造形物の斬新さ、3D効果の絶大さに目を奪われ、正直、感動しました。足下から頭までスクリーンに包まれるような設計の高画質IMAXデジタルシアターで観たのも良かったかもしれません。全編驚くべき臨場感で、空中シーンなど本当に飛翔しているような感覚で楽しめました。
そこまで誉めるのか!?と言う人もいますが、「2001年宇宙の旅」と並ぶ生涯ベストワン作品に躍り出ました。
○フォロー・ミー(キャロル・リード監督、1972年)
★★★★★★
脚本、音楽(ジョン・バリー)、主演(ミア・ファロー、トポル)の演技、すべてが最高級の心温まる恋愛映画です。映画全体の雰囲気がとても心地よく、舞台となったロンドンもとても魅力的に描かれています。
大学受験浪人中の冬、追い込みにはいるべき受験勉強をさぼって、テレビの深夜映画でかかったこの映画を観始めたところ、勉強に戻れず最後まで観てしまいました。後で調べたら、監督は、なんと、「第三の男」のキャロル・リードでした。
ながらく、ビデオもDVDも発売されておらず、人にお勧めしても観てもらうことができない幻の作品になっていましたが、待望のDVDが発売されることになりました。是非、ご覧下さい。
○グリーン・デスティニー(アン・リー監督、2000年)
★★★★★
ワイアー・アクションを効果的に駆使した武術ものの傑作。チャン・ツィイーの演技には目を見張ります。
○スター・ウォーズ 帝国の逆襲(アーヴィン・カーシュナー監督、リー・ブラケット、ローレンス・カスダン脚本、1980年)
★★★★★★
スター・ウォーズは、この「帝国の逆襲」で大傑作になったと思います。
これは、リー・ブラケットの死後、脚本を完成させ、引き続き次作「ジェダイの復讐」(1983年★★★★)の脚本も担当したローレンス・カスダンの力に寄るところが大きいと思います。カスダンの参加により、登場人物、とりわけダースベイダーのセリフに格段の磨きがかかりました。新シリーズ(エピソードⅠⅡⅢ)にカスダンが参加していないことが残念です。
ジョン・ウィリアムズの音楽もすみずみまで力が入っており、この映画のサントラ(特に映画の後半部分)は何度聴いても飽きが来ません。
なお、ローレンス・カスダンは、その後、「白いドレスの女」(1981年★★★)、「偶然の旅行者」(1988年★★★★)、「ドリーム・キャッチャー」(2003年★★★★)等数々の秀作の監督をしています。
○オール・ザット・ジャズ(ボブ・フォシー監督、1980年)
★★★★★★
ミュージカルコメディの大傑作。
終盤のベン・ベリーンやアン・ラインキングのダンスシーンはすごい。
○ノッティングヒルの恋人(ロジャー・ミッシェル監督、1999年)
★★★★★
あまり名作に数える人はいないかもしれませんが、繊細に演出されたラブ・コメディの傑作だと思います。
音楽がたいへん効果的に使われており、サントラのレベルも高いです。
○ウエスト・サイド・ストーリー(ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス監督、1961年)
★★★★★★
レナード・バースタイン作曲の歌とダンスともに素晴らしい、言わずとしれたミュージカル映画の名作です。
○ふたり(大林宣彦監督、1991年)
★★★★★★
○時をかける少女(大林宣彦監督、1983年)
★★★★★
○さびしんぼう(大林宣彦監督、1985年)
★★★★★
大林宣彦監督の尾道三部作、新尾道三部作の中でも、この3つは、特に素晴らしい魅力を放っています。
音楽のレベルも高く、久石穣作曲「ふたり」のサントラは秀逸ですし、また、松任谷由実の夫松任谷正隆が担当した「時をかける少女」の音楽も、全編、映画の雰囲気を良くとらえて、実に効果的な仕上がりになっています。
○異人たちとの夏(大林宣彦監督、1988年)
★★★★★★
原作山田太一、脚本市川森一によるストーリーと全体の雰囲気が素晴らしい、尾道作品以外の大林監督の名作です。
○青春デンデケデケデケ(大林宣彦監督、1992年)
★★★★
大林宣彦監督の映画では、この作品も秀逸です
○切腹(小林正樹監督、1962年)
★★★★★★
時代劇映画の最高峰だと思います。
仲代達也演ずる浪人と三国連太郎演ずる彦根藩家老との間のセリフ運びは実に惚れ惚れします。弁護士をはじめ、尋問を生業とする人はきっと気に入ると思います。
もちろん殺陣も秀逸です。
○クローズド・ノート(行定勲監督、2007年)
★★★★
期待せずに観たら、すごく良い映画でした。
沢尻エリカの表情・演技が実に上手なことにも驚かされました。彼女には、是非もっと活躍して欲しいと願ってやみませんが、スキャンダラスな面ばかりが強調されているのは残念です。
○千と千尋の神隠し(宮崎駿監督、2001年)
★★★★★
宮崎駿の作品は、「となりのトトロ」も「ハウルの動く城」も好きですが、「千と千尋の神隠し」はここに挙げた他のお気に入り作品と肩を並べる名作だと思います。
○ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS(手塚昌明監督、大島ミチル作曲2003年)
★★★★
子供と一緒に観てそのレベルの高さに驚きました。大島ミチル作曲の音楽も素晴らしいものです。
メカゴジラ(作品中では「機龍」と呼ばれています)が実にかっこよく描かれており、前作「ゴジラ×メカゴジラ」(手塚昌明監督、大島ミチル作曲2002年★★★★)と合わせてゴジラ映画の最高傑作です。
手塚昌明監督と大島ミチルのペアの作品として「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」(2000年★★★)も良かったです。
○ハリー・ポッターと賢者の石(クリス・コロンバス監督、2000年)
★★★★
○ハリー・ポッターと秘密の部屋(クリス・コロンバス監督、2001年))
★★★★
3作目「アズガバンの囚人」以降はクリス・コロンバス監督が降板し、4作目「炎のゴブレット」以降は、音楽もジョン・ウィリアムズでなくなり(メインテーマだけ使っていると言っても全体が別物)、1作目「賢者の石」や2作目「秘密の部屋」の持っていた良い雰囲気が失われたように思います。なんとなくつきあいのような気分で新作が来るたびに観てますが・・・。
○マルコビッチの穴(スパイク・ジョーンズ監督、1999年)
★★★★★
面白いです。スパイク・ジョーンズ監督の最新作「かいじゅうたちのいるところ」(2010年★★★)もgoodでした。
○ジョーズ(スティーブン・スピルバーグ監督、1975年)
★★★★★
小6の時に初めて映画館で字幕で観た洋画がこれでした。
○ビートル・ジュース(ティム・バートン監督、1988年)
★★★★
○オースティン・パワーズ(ジェイ・ローチ監督、1997年)
★★★★
○炎のランナー(ヒュー・ハドソン監督 1981年)
★★★★
○フィオナの海(ジョン・セイルズ監督 1994年)
★★★★