任意後見制度は、平成12年4月に施行された「任意後見契約に関する法律」に基づくものですが、この制度の利用数は年々増加しているものの、当初の想定ほどではないようです。
そこで、大阪弁護士会高齢者・障害者総合支援センターの委員が、高齢者の権利擁護のための任意後見制度を有効に活用され、適正に運用されるようにと本書の執筆をされました。
本書は、その目的のとおり、わかりやすく制度の説明がなされています。また、豊富な契約例等が掲載されており、事件処理においても大変役立つ内容となっております。
第1章 任意後見制度の解説
1 はじめに
2 任意後見契約の方式と内容
3 任意後見契約公正証書の作成手続
4 任意後見監督人選任申立
5 任意後見人の後見事務
6 任意後見監督人の職務
7 任意後見契約の解除及び変更
8 任意後見契約の終了
9 法定後見との関係
第2章 弁護士業務としての任意後見契約への取り組み
1 弁護士業務と任意後見制度
2 相談から任意後見契約の作成及び任意後見受任者の依頼まで
3 任意後見の適否
4 具体的な留意点
第3章 任意後見契約書の作成-文例とともに
1 はじめに
2 具体的利用方法
3 各類型の契約文例
4 財産管理等委任契約・任意後見契約の問題点と契約内容の工夫
5 死後の事務委任契約
6 契約文言の平易化
第4章 親亡き後と任意後見契約
1 はじめに
2 親の任意後見契約
3 子の任意後見契約
4 法定後見制度の活用例
5 信託制度の活用例
第5章 遺言書の作成
第6章 尊厳死宣言等とその文例
1 尊厳死について
2 医療同意権について
裁判例一覧表
資料